ライフスタイルニュースlifestyle news

  • 2024.3.31
  • その他

地震に備える家づくりとは?国が定める耐震制度についてや耐震等級、地盤調査などのハウスメーカーの取り組みをご紹介!

首都直下地震や相模トラフ地震、南海トラフ地震など群馬県に限らず、関東エリアや東海エリア、日本全国で地震発生の不安や心配する声が増えています。

そこで今回は「地震に強い家とは?」をキーワードに、地震に備えるための家づくりのポイントや、国や自治体が実施していること。ハウスメーカー、工務店の取り組みなどについてご紹介します。

耐震診断とは何か?

新築においてもリノベーションやリフォームにおいても、地震に備える家づくりや住宅の地震対策をする上で必要になるのが、「耐震診断」になります。では、耐震診断とは具体的にどのような診断や準備が必要なのかを見ていきましょう。

日本における耐震診断とは、建物が将来の地震に対してどれだけ耐えうるかを評価するためのプロセスです。この診断は、特に地震が多い日本において、建物の安全性を確保する上で非常に重要な役割を果たします。耐震診断は、建物の構造的な健全性をチェックし、地震発生時の倒壊や大きな損傷を防ぐためにどのような改修が必要かを特定することを目的としています。

具体的な耐震診断について

耐震診断とは既存の建築物において旧耐震基準で設計され耐震性能を保有していない建物を、現行の構造基準(新耐震基準)で耐震性の有無を確認することです。

また、新耐震基準で建てられた建物に於いても劣化等が懸念される場合は耐震診断をされる事をお勧めします。

平成28年4月に発生した熊本地震は、平成7年に発生した阪神・淡路大震災と同様に多くの建物が倒壊もしくは一部損壊しました。熊本地震では特に古い(旧耐震基準で建てられた)瓦屋根の木造家屋が大きな被害を受けました。

建物の耐震基準は建築基準法によって定められています。建築基準法は発生した大地震などの災害を契機に過去何度も改正され、国も旧耐震基準で建てられた建物の耐震化を推進していますが、未だ全国では約900万棟程の建物の耐震化が行われていないのが現状です。

もし、今後熊本地震と同規模の大地震が我が国の何処かで発生した際には、多くの建物が倒壊する恐れがあります。旧耐震基準で建てられた建物は、現在の新耐震基準を満たしていない建物強度であるため、震度6強から7の大地震に直撃されると、倒壊してしまう危険性が非常に高いと思われます。

耐震診断とは旧耐震基準で設計されている建物の耐震性を確認する作業です。建物の耐震診断を行う事によって建物構造の耐震性が分かり、耐震補強案や概算での耐震改修工事費用を検討することが可能になります。耐震診断は診断のレベルによって診断の内容が異なります。
非木造の建物(RC造・SRC造)についてですが、1次診断では柱や壁の断面積から耐震性を確認します。

2次診断ではさらに鉄筋の影響も考慮して耐震性を求めます。2次診断は1次診断よりも耐震診断の結果の信頼性が高く、学校等の公共施設の建物の耐震診断でも用いられる手法です。旧建築基準法で設計されている建物については、信頼性の高い2次診断で耐震診断を行う事が推奨されています。耐震診断を行った後に補強設計及び補強工事までを考えている場合は特に2次診断で耐震診断を行う事をお勧めします。

3次診断では梁の影響を考慮して柱や壁の断面積の確認、鉄筋の確認、そして建物の保有水平耐力を確認します。

耐震診断の流れ

耐震診断は、まず予備調査により、建築物の概要や使用履歴、増改築、経年劣化、設計図書の有無等の内容を確認し、耐震診断のレベル判断を致します。 調査結果から構造の耐震性の検討・評価を行い、耐震診断の実施後は御依頼に応じて耐震補強案及び概算工事費等も検討します。耐震診断のプロセスには、以下のようなステップが含まれます:

現地調査

現地での目視調査、設計図書の内容の確認、建物修繕履歴等を確認し、目的に応じて診断レベルをご提案しますが、昭和56年以前に建てられた建物では2次診断が最も有効です。診断レベルに応じて必要な、基礎・地盤、劣化状況、部材寸法や配筋状況、コンクリート強度試験・中性化試験等の調査を行います。

詳細診断

<第一次診断>

・壁の多い建築物が対象(壁式RC造など)

・柱・壁の断面積から構造耐震指標を評価

・計算の難易度 : 簡易

<第二次診断>

・主に柱・壁の破壊で耐震性能が決まる建築物

・柱・壁の断面積に加え、鉄筋の影響も考慮し、構造耐震性能を評価

・計算の難易度 : 高い

<第三次診断>

・主に梁の破壊や壁の回転で耐震性が決まる建築物

・柱・壁(断面積・鉄筋)に加えて、梁の影響も考慮し、建物の保有水平耐力を求める診断法

・計算の難易度 : 非常に高い

耐震性能評価

建物の構造計算などが実施され地震時の建物の挙動をシミュレーションし、耐震性能を数値化します。これにより、建物が基準を満たしているか、どの程度の地震に耐えられるかが評価されます。

改修計画

診断の結果、耐震性が不十分と判断された場合は、耐震補強のための改修計画が立案されます。これには、補強材の追加や構造体の変更などが含まれることがあります。

耐震診断は、既存の建物だけでなく、新しく建設される建物に対しても実施されることがあります。日本では、特に古い建物や重要な公共施設に対して、このような診断と補強作業が定期的に行われています。これにより、大規模な地震が発生した場合でも、人命の損失や建物の損傷を最小限に抑えることができます。

二世帯住宅 表紙

耐震診断や耐震改修工事における各自治体の補助金制度

全国のほとんどの自治体で耐震診断や補強設計、耐震改修工事を実施する際の補助事業(補助金制度)が実施されています。条件は各自治体や年度ごと、また建物の規模などにもよって異なりますが、数万円から数百万円の補助を受けられるケースがあります。

また東京都では、平成23年3月18日に公布された「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例(東京都条例第36号)第8条第1項に規定する特定沿道建築物は平成24年4月1日以降に義務化が開始されました。

耐震改修促進法

耐震改修促進法(建築物の耐震改修の促進に関する法律)は、阪神大震災を受けて、1995年12月25日より施行された法律で、地震による建築物の倒壊等の被害から国民の生命、身体及び財産を保護するため、建築物の耐震改修の促進のための処置を講ずることにより建築物の地震に対する安全性の向上を図り、公共の福祉の確保に資することを目的としています。

この法律では既存の建物のうち、特に多数のものが利用する一定規模以上の建物を「特定建築物」とし、その所有者は、建築物が現行の耐震基準と同等以上の耐震性能を確保するよう耐震診断や耐震改修に努めること(努力義務)が求められています。

また、耐震改修計画が同法に適合しているかどうかの認定を受けると、耐震改修に関する一定の規制緩和や公的融資の優遇などを受けられるなどの緩和措置等も規定されています。

耐震等級とは?

「耐震等級」とは、国が定めた「住宅性能表示基準」において、建物がどの程度大きな地震の力まで倒壊、崩壊しないかを評価し、等級で表示します。等級が高くなるほど、より大きな力に耐える住宅であることを表します。

地震に対する強さは、新耐震基準(建築年による判断)以外にも判断材料があります。 平成12年(2000年)4月に施行された住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅品確法)に基づき、性能評価を受けた住宅は、「耐震等級」によって地震に対する安全性がどの程度か知ることができます。

耐震等級は、建物の耐震性に応じて3つのランクに分けられています。等級は数字が大きければ大きいほど耐震性が高いと評価され、1より2のほうが耐震性に優れているとなります。また、2より3の方が優れており、等級3が最高等級となります。

建物を建築する際には「建築基準法」が適用されますが、地震の耐震性を評価する際にはこの住宅品確法という法律が適用されます。

具体的な耐震等級の基準について

では具体的に「耐震等級」の基準や違いについて解説します。

<耐震等級1>

建築基準法の「新耐震基準」をみたしています。

極めて稀に(数百年に1度程度)発生する地震による力に対して倒壊、崩壊しない程度。

<耐震等級2>

建築基準法の1.25倍の強さを持っています。

※学校・病院等の防災拠点と同程度の耐震性を有します。

<耐震等級3>

建築基準法の1.50倍の強さを持っています。

※警察・消防署等の防災拠点と同程度の耐震性を有します。

耐震等級を取得するメリット

耐震等級を取得するメリットはいくつかありますが、地震保険の控除や住宅ローン減税などが代表的なものとしてあります。また、優良住宅として認定され住宅ローンの対象にもなる「長期優良住宅」と認定されるためには、ZEHや省エネルギー性などの基準を満たす必要がありますが、耐震性においては耐震等級2以上の強度が求められます。

また、耐震等級3の場合で受けられる恩恵があります。地震保険の控除や住宅ローン減税など、耐震等級によって地震保険の割引率が定められており、耐震等級3の住宅では最大50%割引されます。

また地域型住宅グリーン化事業(長期優良住宅の認定を受けることで補助対象となる)などの補助も受けられる場合もありますので、耐震住宅を検討されている方は、ハウスメーカーや工務店と相談して耐震等級の基準を満たすといいでしょう。

地震についての詳細や耐震に関する具体的な知識などについては下記ページでも詳しくご紹介しています。是非こちらのページも御覧ください。

地震に強い家にするための地盤調査と地盤改良の必要性

地震大国である日本では、地盤調査と地盤改良が非常に重要になります。これらは、地震発生時の被害を最小限に抑えるための重要な手段となります。以下に、地盤調査と地盤改良の必要性について説明します。

地盤調査の必要性

・地震時の安全性の確保

日本の多くの地域は、地震による大きな揺れが発生する可能性があります。地盤調査によって、その地域の地盤がどの程度地震の揺れを伝達するかを把握できます。これは、建物やインフラの地震時の安全性を確保する上で非常に重要です。ただし基礎工事においてある程度は調査結果を考慮しています。

・液状化リスクの評価

液状化は、地震の揺れによって地盤が液体のような状態になり、建物が傾いたり、地中の配管が破損したりする現象です。地盤調査を行うことで、液状化のリスクが高い地域を特定し、適切な対策を講じることができます。

・建設計画の策定

地盤の状態を正確に把握することで、建設計画をより適切に策定することが可能になります。例えば、地盤が弱い場所に建設する場合は、地盤改良や基礎工事の強化が必要になります。

地盤改良の必要性

・建物の安定性の向上

地盤改良は、地盤の持つ支持力を高め、建物の安定性を向上させます。これにより、地震による建物の倒壊や大きな損傷を防ぐことができます。

・液状化対策

液状化対策としての地盤改良は、液状化のリスクが高い地域において特に重要です。地盤を固めることで液状化を防ぎ、建物やインフラの安全を守ります。

・経済的損失の軽減

強固な地盤上に建設された建物は、地震による損傷が少なくなるため、修復費用や再建費用の軽減につながります。

地震大国日本において、地盤調査と地盤改良は、人命と財産を守るために欠かせないプロセスです。地震発生時のリスクを事前に把握し、適切な対策を講じることが、地震被害の軽減に直結します。

地震保険って必要?地震保険の必要性と補償内容について

建物や家財が地震による損害を受けた際、地震保険に加入していることで、どのような補償を受けられるのでしょうか。

こちらでは地震保険の必要性のほか、補償内容や加入時に注意すべきことを解説します。

地震保険について

地震保険は、地震や噴火、これらによる津波を原因とする建物と家財の損害を補償する保険です。建築技術の発達によって、免震構造や耐震構造といった地震対策を施した建物が増えており、地震保険は必要ないと考える人もいるかもしれません。

しかし、地震による揺れを軽減できたとしても、例えば、地震によって発生した火災で損害を受ける可能性もあります。

火災といえば火災保険ですが、一部の費用保険金を除き、地震や噴火、これらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失で受ける損害については補償されません。地震等によるリスクにも備えたい場合は、地震保険に加入したほうがよいでしょう。

地震保険の補償対象

地震保険の対象は、建物と家財です。

建物には、居住用の建物とその建物に付属する門や塀などが含まれます。

家財には、家具やテレビ、冷蔵庫、衣類など、保険の対象となる居住用の建物に収容されている物が含まれます。

※地震による損害の程度が一部損に満たない場合以外にも、地震保険に加入していても保険金が支払われない場合があります。

例えば、以下の内容では保険金が支払われません。

・保険の対象の紛失または盗難によって生じた損害
・地震等が発生した日の翌日から10日を経過した後に生じた損害
・「門」「塀」「垣」のみに生じた損害等

地震保険の内容 -保険金の段階-

・全損:地震保険金額の100%(時価額が限度)

・大半損:地震保険金額の60%(時価額の60%が限度)

・小半損:地震保険金額の30%(時価額の30%が限度)

・一部損:地震保険金額の5%(時価額の5%が限度)

地震保険では、実際の修理費ではなく、損害の程度に応じた保険金が支払われます。損害の程度は、上記の4段階で認定されます。

なお、損害の程度が一部損に満たない場合は、保険金が支払われません。

地震保険に加入する上での注意点

・地震保険は火災保険とセットで加入する必要がある

地震保険は、火災保険とセットで加入する必要があります。地震保険単独では加入できませんのでご注意ください。すでに火災保険に加入している場合は、保険期間の途中でも地震保険に加入できます。

なお、地震保険は「地震保険に関する法律」に基づいて政府と民間の損害保険会社が共同で運営しており、どの保険会社で加入しても補償内容や保険料は同じです。

・地震保険は損害のすべてを補償する仕組みではない

地震保険の保険金額は、建物と家財ごとに火災保険の保険金額の30~50%の範囲内で設定します。ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度となります。

なお、地震保険を複数契約している場合は、合算して上記の限度額が適用されます。

このように、地震保険金額の設定には制限があるため、地震保険の保険金だけで建物を元どおりに建て直すことはできません。地震保険は、住まいの完全復旧ではなく、被災者の生活の安定への寄与を目的としているからです。

地震保険の仕組みを正しく理解したうえで、地震保険に加入して「万が一」に備え、足りない分は貯蓄等で備えましょう。

まとめ

今回の地震に備える家づくりについての記事はいかがでしたでしょうか?

伊勢崎住宅公園にあるモデルハウスでは、地震に備えた耐震住宅や、地震対策の工夫など様々なことをハウスメーカーに相談することが可能です。

またご自身やご家族が建てられたいエリアの補助金や制度などについてもご相談できます。

さらには、地震後の停電に備えるための最新の技術を盛り込んだ「スマートハウス」をテーマにした注文住宅のモデルハウスを見学できます。

太陽光発電や蓄電池による自家発電などの相談も可能です。

伊勢崎住宅公園では各種イベントを開催しており、またハウスメーカーのイベント情報も発信しているので、是非こちらのイベントページも御覧ください。

https://isesaki-housing-park.com/event/

そしてこの続きは是非、モデルハウスやイベントにて!各ポイントをガイド・ご案内させていただきます。また、昨今のコロナ時勢を踏まえて来場や見学のご予約も随時承っております。予約特典なども準備しておりますので、最新情報をチェックしてみてください。

各ハウスメーカーの6社6邸モデルハウスをご紹介!

伊勢崎住宅公園は、Smart & Technologyをテーマにしたスマートハウスのモデルハウスを見学できます。実際にモデルハウスを見学する前に、是非各ハウスメーカーの住まいの特長を押さえておきましょう。

新築や注文住宅において、お家の性能や住まいの快適さはもちろん重要ですが、住まいをつくるだけでなく各ハウスメーカーの取り組みも参考にしていきましょう。

6社6邸それぞれ特長のある、豊富なラインナップの住まいを下記ページより是非ご覧いただき、参考にされてみてください。

気になるモデルハウスを見に行こう!

伊勢崎住宅公園は、Smart & Technologyをテーマにしたスマートハウスのモデルハウスを見学できます。実際にモデルハウスを見学する前に、是非各ハウスメーカーの住まいの特長を押さえておきましょう。

これからの時代、「SDGS」や「カーボンニュートラル」など環境に配慮した地球自然、資源との共存が不可欠です。衣食住における住まいも例外ではありません。

もちろんお家や住まいの性能や質は大事ですが、各ハウスメーカーの取り組みも参考にしていきましょう。

6社6邸それぞれ特長のある、豊富なラインナップの住まいを下記ページより是非ご覧いただき、参考にされてみてください。

住まいの先進技術と快適さが融合した
次世代住宅がみつかる

カタログ請求・見学予約